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----------上田先生の講義録---------
・・・近代オペラは市井の人々の暮しを描く・・・
✤ 今日も「人生の扉(竹内まりや)」から始めました。高津さんのギター・和音奏付きです!
 フレーズの入りが難しい曲ですので、私は未だ旋律をピアノで補っていますが、かなり力強く歌えるようになったと思います。皆さんの歌唱力に拍手! 夏休みの間も覚えていてくださいね~
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✤ 続いてはピアノの時間。「キラキラ星変奏曲」と呼ばれているモーツァルトのピアノ曲を弾きました。
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この曲は元は当時の流行歌「お母さま、聞いてくださいな」(オペラアリアとの説もある)の変奏であり、19世紀に入ってから英語の詩が付され、日本では「キラキラ星」となった歌なのです。シンプルで明るい、この作品は当時の人々が音楽に求めた方向性を示していると云えます。

★18世紀オペラ事情
18世紀は、イギリス産業革命、アメリカ独立、フランス革命等が相次いで起こった激動の時代、市民社会への大きな流れが始まったと捉えることが出来ます。音楽に於いてはJ.S.バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの大音楽家達が生きた時代、壮麗なバロックから繊細優美なロココ様式へと変容し、その明晰で端正な形式感から、音楽史上では”古典派”と呼ばれることになります。しかし実のところ、当時の市民達はなにより分かりやすい愉しみを求め、それは音楽に如実に反映されてゆきました。オペラの世界では、旧態然としたオペラ・セリア(悲劇、史劇)に、市民的で明朗な一幕物のオペラ・ブッファ(喜劇)が加わります。それは時に痛烈な諷刺を伴いますが、揶揄の対象である王侯貴族にさえ受け入れられ楽しまれるようになります。軽妙で明快な音楽が辛辣な風刺を和らげてくれたのかもしれません。
今日は新興市民層が求めた愉しみを追って、ブフォン論争の要因となったペルゴレージ作の幕間劇「奥様女中(1733)」、フランス革命の導火線になったと言及されるモーツァルト・オペラ群より「フィガロの結婚(1786)」をDVD抜粋にて観賞しました。

★観賞作品
∮La Serva Padrona《奥様女中》 作曲:G.B.ペルゴレージ
機転のきく女中と年老いた主人の物語。女中セルピーナが下男ヴェスポーネを兵士に仕立て、「自分はこの許婚と結婚することになっているが、彼から持参金を迫られている」と言ってウベルトに言い寄り奥方の地位を得る物語。ウベルトは根負けしてセルーピナを娶る。
演奏:ラ・プティット・バンド
指揮:シギスヴァルト・クイケン
配役:ウベルト:ドナート・ディ・ステファーノ
    セルピーナ:パトリチア・ビッチーレ
∮Stabat Mater《悲しみの聖母》  作曲:G.B.ペルゴレージ
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1736年、ペルゴレージは結核を患ってナポリ近郊の聖フランチェスコ修道院に療養に移る。ナポリ在住貴族からの依頼でこの作品を書き上げたが、まもなく息を引き取った。26歳の若さであった。

∮Les noces de Figaro《フィガロの結婚》 作曲:W.A.モーツァルト
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ボーマルシェ(仏)原作の戯曲「フィガロの結婚または馬鹿げた一日(1778)」による。貴族を馬鹿にする戯曲だが、シナリオ作家ダ・ポンテ(伊)は、モーツァルトの音楽効果を強調してヨーゼフ二世から上演許可を取り付けたという。
ドラマはセビリヤに近いアルマヴィーヴァ伯爵邸で展開される。伯爵の初夜権行使願望を、フィガロ、シュザンヌ、伯爵夫人達の罠と機転で阻止する物語。華麗なロココの裏に潜む人間の愛と欲を赤裸々に描くものだが、モーツァルトの音楽は常に軽やかで優しさに満ちている。
今日観賞したのは、1997年にフランス・コンピェーニュ帝国劇場にて上演されたもの、フランス語で演じられ、フランス特有の演出で原作者ボーマルシェの精神が大切にされている。
   演出:ピエール・ジュルダン
   指揮:ジェローム・ピルマン
   配役  フィガロ:ニコラ・カヴァリエ
       シュザンヌ:アンネ=ゾフィー・シュミット
        アルマヴィーヴァ伯爵:フィリップ・ル・シュヴァリエ




---------午後 白熱教室---------
今回のブログ担当は4班です。

白熱教室
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個人的な感想ですが白熱とまではいかなかったけれど、白熱する道筋は理解できたような気がしました。
「Cha Cha」が入る事であまり興味のない発言内容であってもだんだん興味を持てるようになりました。
また自分なりに消化する事ができると同時にすこし聴いてみたいこと(=Cha Cha)も思い浮かんだ。
ただ自分が「Cha Cha」すると次ぎに発言したい人の時間を食ってしまうので控えてしまう矛盾も感じました。
3学期は今回時間切れになったかたを中心に聴く側の受講生も「Cha Cha」を意識してやってみたら
今回より白熱すると思いました。


---------2巻 替歌シリーズです---------

 クラスミーティング 「秋の遠足」

秋の遠足 どこへ行きましょう
京都の川床チョット寒い
赤穂温泉 牡蠣いかが
夢は今夜開くでしょうか
オイスターざんまい オイスターざんまい
ビールが美味いぞみんなで乾杯
先生踊るよ 歌いましょうコーダイシニア



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☆ 一口レポートの抜粋 ☆

午前中(講義)

◆今日のオペラは楽しかったです。機会があれば全部見てみたいです。
◆近代オペラの歴史を知り、概要が少し解り、今後のオペラやクラッシク音楽鑑賞を深めるのに役立ちそう。
◆「フィガロの結婚」題名だけで詳細は知りませんでした。女性にとって痛快なお話しだと分かりました。オペラだけど喜劇だと親しみがわきました。
◆毎回のdvdを楽しみにしています、曲名クイズも何だろうとワクワクしています。音楽は本当に楽しいな。
◆観劇の楽しみ方の入口が解った気がしました。
◆歌劇、観ている内に引き込まれました。心が軽く、少し楽しい気分になれました。


《 上田先生から、丁寧な回答を頂いてます↓ 》

◆音楽の変化(進化?)が人類の変化(進化)のように感じる。今、現在の音楽をモーツァルトが見たらどう思うだろうか。
Ans.2018年現在、科学技術は進歩していても社会が進化しているかどうか、私は疑問に思っています。また、今回はモーツァルトの透明な明るさを強調してお話しましたが、実は多様な表情をもつ音楽家です。多面的に見えても浅薄になりがちな現代の諸相に対して、モーツァルトは「もっとホントに楽しいことしようよ!」って言うかもしれない・・・と思います。

◆モーツァルトは、ドイツ語も、イタリア語も、フランス語も堪能だったのでしょうか?
Ans.堪能だったようです。モーツァルトは幼い頃からヨーロッパ各地で演奏旅行をしました。父レオポルトは、ヴァイオリンやクラヴィアのレッスンだけでなく、学校教育に代えて、文字や数字、そして外国語教育にも力を入れたので、母国のドイツ語だけでなくイタリア語もフランス語も話せました。

◆「奥様女中」初めて知りましたが、面白かった。ペルゴレージの作品やブフォン論争は、モーツァルトにも影響を与えたのでしょうか?
Ans.ペルゴレージは1736年モーツァルトが生まれる20年も前に亡くなりましたし、ブフォン論争(1752~54)も、モーツァルトが生まれる前の事です。時系列的には直接の影響を指摘することは難しいですが、ブフォン論争が終息しても市民の楽しみを大切にする世の動きは止まることはなかった筈で、そうした世の雰囲気は敏感なモーツァルトに大きな影響を与えたと思われます。

◆オペラはマンガと一緒で文字と画面の両方見る分面倒です。文楽なら前もって床本で勉強すれば鑑賞を楽しめます。
Ans.オペラも書籍であらすじを知っておくことが出来ます。オペラは長編小説と同じで、大筋の物語意外にしばしば沢山のエピソードが挿入されます。おまけに外国語なので字幕を読むのに追われると面倒と感じられるかもしれませんね。予習しておくと楽しめると思いますよ。ぜひお試しを!

◆ペルゴレージ初めて聞いた、彼は結核で26歳で亡くなったと、他にも多くの音楽家が結核だったか?
Ans.ウェーバー、ショパンは、直接の死因であったか否かは別として、肺結核でした。滝廉太郎もです。

◆オペラも色々と変遷するものですね。それに西洋音楽はオペラを中心に発展するようですね。
Ans.舞台、物語はいつの世も人々の大きな娯楽だったのだと思います。

◆もっとモーツァルトを
Ans.9月3日は「天衣無縫なモーツァルト」です。お楽しみに!

◆キラキラ星の12パターンは1人の編曲でしょうか?全く別のものでした。音楽っておもしろいものだなあ
 と思いました。
Ans.もちろん12曲全てモーツァルトによる変奏です。ただし当時の習慣にしたがった変奏で、それほど特殊なものではありません。みんなこのようにアレンジを楽しんだと思われます。

◆なんとまあ ぜいたくな時だろう(キラキラ星) ピアノ演奏! 今日は休まなくてよかった。
Ans..9月10月、古典派から初期ロマン派までは出来るだけピアノ演奏によって講義を進めたいと思っています。楽しみにおいでくださいね。
◆オペラはたんじゅんなストーリーだがとてもおもしろかった。
Ans..本当は結構ひねったストーリーなのですが、今日は入り組んだ話はカットして進めました。



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☆ 一口レポートの抜粋 ☆

午後( 白熱教室 )

◆皆さんそれぞれの音楽の関わり方があり、とても楽しく聞かせて頂きました。
◆皆さんいろんな才能あり、背景ありでびっくりした。歌はできないし音譜は読めないけど誰れよりも楽しんでます。
◆もっと慣れたら皆が話せるようになると思います。次回を期待します。
◆人前で短時間で自分の意見を述べることの大変さ。自分は苦手。でもそういう場があることで少しずつなれていくことは大切なのだと思いました。自己満足、受身の一人で「音楽を楽しむ」自分がみんなで楽しむ、人を楽しませる音楽を楽しみたいと思いました。
◆音楽への熱い思いを語れる場があって良かったです。
◆先生の的確なあいづちで、皆の意見が色々豊かに出ていました。話すことの楽しさ、自信が持てました。
◆<音楽との関わり>についての他の人の話を伺って、私より深い様々な関わりを持っておられてる方が多く感心した。


結果の評価
満足:17 少し満足:12 少し不満:5 不満:2

《 上田先生からのコメントです↓ 》

Comment
白熱教室、わたし的には(不要と考えておりますので)積極的になれない企画ですが、今年度は皆様の様々な体験をたくさん聴くことが出来て、例年よりも楽しい時間を過ごさせていただけたと感じました。
”高大白熱教室”について高大側に設定意図を尋ねても明確な御返事をいただけたことはありませんので、勝手ですが「音楽を楽しむ科」のこれまでの方法を採らせていただきました。班毎ではなく、全員車座で一人づつ発信することとし、テーマもあえて具体的固定的な設定を避けました。  
さらに、私も頻繁にコメントを加えましたので、全員にマイクを回すことは出来ませんでしたが、御容赦くださいませ。私は、全員が数分づつでも発言する、というのでは”白熱教室”にならない、と考えております。それで、単にマイクを回しがちになるのを敢えて止め、感想を含むなんらかの反応を求める対応をさせていただきました。
音楽の楽しさは何より会話、音を言葉として共に交わすことに、にあります。白熱教室も然りだと思います。スポットは発言者にだけ当たっているのではありません。反応しての感想にも、聴き入っての熟考も大切な一コマだと、私は思います。 
次回は今回発言の機会を得られなかった方から始めることになると思いますが、今回不満と書かれた方には、次回是非積極的に参画されることを期待しております。  上田

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