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今週の担当は2班です。
三週連続ゲストをお迎えしての授業です。
今週はドイツ・リード。
ストライプのカッター、ドットのネクタイにスーツで決められたテナーの西垣俊朗先生。真新しい純白で清楚なドレス姿のソプラノ大嶋真規子先生、今日は伴奏の黒子に徹すると意思表示されているかのようなシックな黒でまとめられた上田啓子先生。
第一部はシューベルト、600曲を超える歌曲の王。選りすぐり珠玉の名曲8曲聞きほれました。先生の仰る通り少し暗いけれど聴きごたえがあり大満足です。
休憩をはさんで、第二部がスタート。シューマン、ブラームス、フーゴヴォルフ、シトラウスそして上田先生が研究されているプーランクの大人の曲を8曲。
目を閉じて回りの雰囲気を消して耳だけで聴くと、まるでコンサートホールでのリサイタルのように感じ堪能しました。
授業の始まりはテーマ曲「人生の扉」、そして授業の終わりにはシューベルトの「野薔薇」を両先生も参加いただき全員で歌い,歌に酔いしれた2時間でした。

-----------上田先生の講義録
≪ドイツ・リートの世界≫
今日は大阪音楽大学より西垣俊朗、大嶋真規子先生をお招きし、シューベルトからR.シュトラウスに至るドイツ・リートを、歴史を追う形で歌っていただきました。
テノール:西垣俊朗  ソプラノ:大嶋真規子  P:上田 啓子
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∮ ドイツ・リートの発展
19世紀ドイツに於ける歌曲発展の背景にはピアノの普及、家庭音楽の発展と共に、ロマン派詩人の活躍があります。作曲家達はゲーテ、シラー、メーリケ、アイヒェンドルフらの詩に霊感を得て、今につながる歌曲の道を拓いてくれたのです。
シューベルトは、『野薔薇』、『魔王』、『美しき水車小屋の娘』、『冬の旅』など約600曲あまりの歌曲を書き、自然や恋を描く民謡調の作品から近代の疎外感を描いた作品まで、詩の気分を反映する多様な音楽を創造、ドイツ・リートを確立しました。詩と音楽の結婚-001縮小

シューマンはクララと結婚した1840年に一気に沢山の歌曲を創作し、それは“歌の年”と呼ばれます。ピアニストを志したシューマンのピアノパートは緻密に書かれ、伴奏というよりも歌と対等の語りが要求されます。詩と音楽の結婚-002縮小

ブラームスの歌曲は何故か器楽曲の重厚な作風とは異なって平明素朴な趣があります。彼は民謡の素朴さをも愛したのです。
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鬼才ヴォルフは独特の語るような旋律で詩の内容に鋭く迫る作品を残しました。
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 R.シュトラウスは濃厚な後期ロマン派の作風を反映した作品を残し、19世紀末のコンサート・リートを開花させました。
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∮ 本日の演奏
【第Ⅰ部】
❤今日も私達の「人生の扉」で幕開け! K津さんのギター、Y山さんのカホンに、大嶋先生の声が加わって力強い歌唱となり、西垣先生から絶賛いただきました!   「継続は力なり」ですね。P1000900縮小

❤F. シューベルト(1797-1828)
Gretchen am Spinnrade糸を紡ぐグレートヒェン D118 (1814) ・・・大嶋P1000908縮小

Die Forelle 鱒D550.Op.32 (1816-21)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西垣P1000916縮小

Heidenröslein 野薔薇 D257, Op.3-3 (1815) ・・・・・・・・・・・・・・・・・大嶋P1000922縮小

Winterreise 冬の旅D911,Op.89 (1827) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西垣
  Ⅰ Gute Nacht おやすみ
  Ⅴ Der Lindenbaum 菩提樹
  ⅩⅩⅣ Der Leiermann 辻音楽師
Ave Maria アヴェ・マリア D839 (1825) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大嶋
Ständchen セレナーデ D957-4(1828) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西垣

【第Ⅱ部】
❤R.シューマン (1810-1856)
Widmung Op.25-1 献呈 (1840歌曲集『ミルテの花』より) ・・・・・西垣
DichterliebeOp.48 詩人の恋(1840) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西垣
     ⅠIm wunderschönen Monat Mai 美しい五月に
     ⅡAus meinen Tränen sprießen 僕のあふれる涙から
     ⅩⅥ Die alten, bösen Lieder 古い忌わしい歌
❤J.ブラームス (1833-1897)
  Wie bist du,meine Königin Op.32-9 我が妃よ、あなたはなんと(1864)・・・大嶋
  Wiegenlied子守歌Op.49-4(1868)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大嶋
❤H.ヴォルフ (1860-1903)
Verborgenheit 隠棲(1891 メーリケ歌曲集No.12)・・・・・・・・・・・・・西垣
❤R.シュトラウス (1864-1949)
Zueignung 献呈(1882-83 Acht Lieder Op.10)・・・・・・・・・・・・・・・大嶋
❤F.プーランク(1899-1963)・・・番外編としてフランスのシャンソンを楽しく二重唱しました!
Les chemins de l’amour 愛の小径(1940) ・・・・・・・・・・・・・西垣&大嶋

❤最後に、シューベルト作曲の『野薔薇』を全員で歌いました。
 ソプラノ大嶋先生用の楽譜のままなのでかなりの高音域でしたが、皆さんしっかり歌えていました!


<コーラスの練習>午後
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今日でコーラスの練習は4回目です。
コーダイフェスタで全員で歌うのは5曲。
今日は4曲目「黒猫のタンゴ」と5曲目「翼をください」の一番を練習しました。
2曲の歌い方の違いを判り易く説明いただきました。歌い方でこんなに曲が変わるのかと驚きました。
歌っている皆の表情が生き生きしてきました。本番が楽しみです。
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☆☆☆ 一口レポートの抜粋 ☆☆☆

◆「冬の旅」は中学生の頃から聴いている、何歳で聴いてもその時々、感じ方が異なる。全曲集は私の宝物になっている。いつも涙して聴いている。
◆シューベルトのセレナードは高校の音楽授業で歌唱力テストの課題曲だったので、一生懸命に練習したのを思い出しました。
◆すばらしい歌声で感動しました。「音楽を楽しむ科」を受講して、良かったと思いました。
◆シューマンと妻クララ、そしてブラームスの関係について、人生の悲哀とはかなさ、そしてすばらしさを感じた。
◆アヴェマリア(湖上の美人)の歌曲すばらしかったです。

☆☆☆ 上田先生から丁寧な回答&コメントが ☆☆☆

◆「ます」のドイツ語の歌詞を初めて知りました。今まで抱いていた「清らかな渓流で躍動するますを描写した音楽」と思っていたイメージの落差に唖然。
Ans.テキスト、とりわけ詩においては、表面の言葉の裏に多くの意味が隠されいます。直訳が生々しい場合、しばしば上品に翻訳されますが、実は野放図な男女が描かれていること多いです。原語で分かるのが一番良いのでしょうね。私はドイツ語は本当に少ししか分からないのですが・・・。

Comment.
今日は初めてのぶっつけ本番! 実は非常に緊張していたのですが、お二人の熱唱と、西垣先生の面白トークにつられ、いつしか心配など忘れてしまって音楽に没頭していました。このシリーズも9回目、毎回深みを増して歌われるお二人に感激です。ピアノ伴奏は、歌手と親密な会話を交わしているようなもの、最も幸せな時間を過ごしているのはおそらく私、でしょう。
プログラムを大きく変えていなくても大きな進展を感じさせてくれる両先生に脱帽!感謝!です。表向きの刷新に惑わされることなく本質を追うべきなのだと再確認した一日でした。
今後もずっと「心の歌」を聴いていただけるよう、このシリーズの継続を強く願うようになった次第です。みなさま、お友達に宣伝してくださいね~。      上田啓子
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