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今回のブログ担当は4班です。
ワーグナー、リストは新ドイツ学派、未来派。ワーグナーは1849年ドイツ3月革命に参加した。ワーグナーもブラームスも同じベートーヴェンに影響を受けたがブラームスはドイツ音楽の伝統を主張し未来派と対立したと教科書に書いてあります。
この頃の音楽家、芸術家は社会の変化による価値判断が変わりかけた状況を感じとり、それぞれの個性を作品に現したのですね。
有馬先生が演奏されたバッハの曲は表情が豊かで、早弾きや音飛びもスムーズで目を閉じて聴いていますと両手での演奏に聞こえました。

-----------上田先生の講義録
∮ 篝火の守護者:ブラームス vs 新ドイツ楽派:ワーグナー&リスト ∮

❤ 今日は有馬圭亮氏をゲストにお迎えしました。

★ 私達の朝の歌「人生の扉」、有馬先生には歌で参加頂きました。もちろん、K氏のギター、Yさんのカホンも一緒に!
  今日は初めて、フレーズの入りが全てバッチリ! 打楽器のノリが良くなって楽しく入れるようになった、かな。P1010005縮小

★ 一連のゲスト・コンサートを終え、今日は久しぶりの講義です。
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 19世紀半ばから20世初頭にかけてのヨーロッパは、電信技術や鉄道の発達によって、かつてないほど互いの距離が近づき、それによって市民化の流れが加速した時代です。楽器は音域・音量の拡大改良を求めて発達し、聴衆層も大きく広がってゆきました。楽しげなワルツ、オペレッタが大流行を見せるとともに、音楽院や音楽協会が設立されて音楽家の活動の中核となり、交響曲、協奏曲、交響詩、そして大都市に於けるオペラ公演といった巨大化の波に繋がってゆきました。

★“音楽の3大B”の一人、ヨハネス・ブラームス(1833~1897)は、リスト、ワーグナーなど超絶技巧や奇を衒う音楽が一世を風靡していたこの時代に、異なる美的原理を追い求めていました。J.S.バッハ、ベートーヴェン、そしてシューマンの音楽を敬愛し、時代遅れと揶揄されてもなお古典的絶対音楽のスタイルに執着、純粋且つ真面目な音楽家の姿勢を代表し続けたこと、“時代の潮流に乗らなかったこと”こそが、彼の音楽の今なお続く絶大な人気の理由なのかもしれません。
  今日はブラームスの魅力を探るべく、同時代の作曲家、リスト、ワーグナー、マーラー等のお話から始めました
  
                                                      
≪観賞CD≫
★ J.シュトラウス(1825-1899)「美しく青きドナウ」(1866)他
           ・・・講義BGM として流してました。ワルツの時間に聴いた曲ですが、覚えておられましたか?
★ F.リスト(1811-1886) 「《巡礼の年:第3年》よりエステ荘の噴水(1877-83年作)   演奏:A.ブレンデル
★ F.リスト(1811-1886) 「死のチャールダッシュ」(1849年作)    演奏:A.ブレンデル
★ G.マーラー(1860-1911)  「『さすらう若人の歌』 No.1 いとしいひとが嫁いでゆくと 」(1883年作)   
           歌:フィッシャ=ディスカウ   指揮:フルトヴェングラー  ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
❤ マーラーのオーケストラ伴奏付歌曲を聴きながら・・・彼の妻であり奔放に時代を生きた女性アルマ・マーラーについてお話しました。19世紀後半・音楽家の苦悩-003縮小
荒波の時代にもかかわらず享楽と官能に彩られたウィーンの街、そこでアルマは画家クリムトとの恋を皮切りに19世紀後半・音楽家の苦悩-004縮小
作曲家マーラー、建築家グロピウス、音楽家ウェルフルと結婚歴を重ね、画家ココシュカの生涯の恋人でもありました。自身音楽家であり、ウィーンの華と呼ばれたアルマは、華麗な男性遍歴の人生を送っただけでなく、多くの芸術家を魅了し、彼らの創作意欲を刺激して才能を引き出したとも言えるでしょう。19世紀後半・音楽家の苦悩-005縮小



                           J.ブラームス(1833~1897)
19世紀後半・音楽家の苦悩-001縮小
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★ J.ブラームス(1833-1897)  「交響曲第1番 ハ短調 Op.68 第Ⅰ楽章」(1876年)
  ハンス・フォン・ビューローが(ベートーヴェンの)“第十”と呼んだ作品。この言葉は揶揄でもある。
            指揮:ハイティンク  コンセルト・ヘボウ管弦楽団
★ J.ブラームス(1833-1897)  「 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調Op.77 第Ⅰ楽章」(1878年)
        Vn: H.シェリング   指揮:A.ドラティ  ロンドン交響楽団
 いずれもブラームスの個性が存分に表現された名作。そしてヴァイオリンがあまりにも美しくせつなくて、解説も忘れ、予定のクラリネット五重奏曲に移ることも忘れ・・・ただただ聴き入ってしまいました!

❤ 最後は、左手だけで演奏されているピアニスト、有馬圭亮氏の演奏です。
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      演奏曲:J.ブラームス作曲 『バッハ=ブラームス編曲/左手の為の≪シャコンヌ≫』

 J.Sバッハの原曲は無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番の終曲・シャコンヌで、ほとんどバッハの書いた音そのままで左手だけで弾けるようにされた、原曲にほぼ忠実な編曲。ヴァイオリン独特の音の配列のところで、ピアノでは弾きにくそうなところは和声の響きを生かして編曲されている。当時右手を痛めていたクララ・シューマンに、左手だけで演奏出来る曲として送られた、というエピソードが残されています。


-----------午後のクラスミーティングとコーラス練習の模様P1010020縮小
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☆☆☆ 一口レポートの抜粋 ☆☆☆


◆ブラームスの誠実で不器用な生き方は、私は好きです。でももう少し上手に生きられなかったのかな?
それだけクララを深く愛していたのですね。曲も彼の地道な生き方が出ているようで好きです。

◆久しぶりでマーラーを聞きました。千人の交響曲なつかしいです。難しいがきれいです。

◆奇才をはなつ天才がほぼ同時代に活躍するって不思議ですね。左手のピアニスト失礼ながら関心がありました。

◆有馬先生の演奏、聞き始めはやはりボリュームが…終わる頃には「うそー」音に引き込まれている私がいました。

◆ブラームスの編曲、バッハの曲を左手だけで有馬圭亮さんが演奏してくださり素晴らしかったです。とても片手1本の演奏とは思えないです。

◆大好きな“シャコンヌ”に大感激した。バイオリン、ギターは聴いたが、ピアノは初めてだった。ブラームスの編曲に感謝です、そして素晴らしいピアノにも。

◆テーマに合わせた話し方、選曲 いつも上田先生の我々への心遣いに感謝です。



☆☆☆ 上田先生から丁寧な回答&コメントが ☆☆☆


◆優れた音楽家(芸術家)は、作品を作るためには情熱がないとだめだと思いました。その情熱のためには、恋愛(不倫)や心身の障害も必要だと。私は感動するだけで、芸術家にはなれないと納得しました。
Ans.創作に“情熱”は不可欠です。“常軌から逸脱した恋愛”も“障害”さえも不可欠と思われがち、だったりしますが、不倫や障害が芸術を生む訳ではありません。如何にリアルが求められても、殺人を表現する為に実際に殺人を実行する訳にはゆきません。芸術表現には豊かな体験が望まれますが、実体験よりも心で感じること、感性を磨くことこそが大切なのだと思います。

◆今日のCD長く聴けました。欲を言うとDVDだとうれしかったような!
Ans.今日聴いた音源は古いのでDVDは存在していなかったのです。でも音楽は最高です!

◆「神は死んだ」とニーチェが言って西洋の音楽、美術をはじめ芸能の舞台が変わったのが面白いと思った。
Ans.ニーチェの言葉が世情を変えた、のではなく、世情の変化をニーチェが代弁した、と私は捉えます。

◆バイオリン協奏曲のバイオリンの演奏、音色に引き込まれた。特にソロ演奏は素晴らしい、演奏者は?
Ans. H.シェリング、ポーランドの生んだ20世紀屈指のヴァイオリニストです。今日聴いたカデンツァは、1879年初演時のヴァイオリニスト・ヨアヒムの手になるものとか。華やかさより繊細さが最高に素晴らしい!

◆大好きなブラームスの交響曲一番とバイオリン協奏曲を鑑賞できました、やっぱり美しいですね、ただ指揮者や演奏者の名前が知りたかった。
Ans.「交響曲第1番 ハ短調 Op.68 第Ⅰ楽章」、 コンセルト・ヘボウ管弦楽団、指揮はハイティンク。 「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調Op.77 第Ⅰ楽章」、Vn: H.シェリング、 ロンドン交響楽団、指揮はA.ドラティ、です。

◆ブラームスの重厚な音楽の後に左手一本のピアノ曲を聴けるなんて不思議な気持ちになる。右手だけの楽曲はあるのだろうか。
Ans.少ないですがあります。http://www.panamusica.com/topics/one_hand/ にて紹介されています。



Comment.:19世紀後半の作曲家達は皆 “近代”の重圧の最中を生きたのですから、明朗・快活とはゆかず”難解なクラシック音楽”の代名詞にされがちなのですが、今日は聴き入っていただけて嬉しかったです。フランスの小説『ブラームスはお好き?(サガン)』のタイトルは「貴方、ブラームスお分かりになるの?」という嫌味ですし、実は私も若い頃は近寄れませんでした。、音楽の奥深さは、年齢と共に感じられるようになるのかも。「人生の扉」のように、今が一番素敵なのですね!  上田


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