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今回のブログ担当は4班です。
「パリの巡り合い」のクイズピアノ曲に始まった講座でした。
今日はバロック音楽、絶対王政時代の話です。
ルネッサンスの終わりからあったオペラがバロックオペラとして発展していった。
メロディーが以前よりも強調されたのがその特徴らしい。
モンテヴェルディのオペラ「ポッペアの戴冠」の解説がありました。
皇帝ネロと女性にまつわる生々しい内容です。
まじめな女性ではなく悪女が勝つと言うもので、現代にもありそうな男女の情欲の世界。
もう少しそんな世界のおもいをはせていたかったのですが時が過ぎるのははやいもの。
最後に先生がバッハのピアノ曲を演奏してくださり気が付くと12時になっていました。

----- 上田先生の講義録 -------
今日の曲当てクイズは「パリの巡り逢い」、残念ながら正解者は出ませんでした。
フランシス・レイの作品ですので「男と女」と間違えられたようですが・・・お洒落な音楽をお届けしました。

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 続いて竹内まりやの「人生の扉」、DVDを見ながら皆で歌ってみました。
音域が低いのと難しそうなのとで全員賛同とはゆかないようですが、歌いたい方も多いので、音域を上げた楽譜を作り直すことにしました。

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このあと、漸く本題に・・・。 
ルネッサンスre-naissanceが意味する”再生”、具体例を求めるとすれば、それは16世紀末フィレンツェに集った貴族、学者、哲学者、詩人、音楽家達による古代ギリシャ演劇復元の試みに認められます。それは絢爛豪華なバロック・オペラに発展し、18世紀半ばまで続くバロック音楽の基盤となりました。オペラは、キリスト教的世界観が揺らいで、絶対王制期、すなわち「神から人へ」と焦点が移行した時期に、王侯貴族の最大の娯楽、権勢の証しとして発展、ルネッサンスの透明なア・カペラとは異なる質感、強いドラマ性を示す音楽となったのです。バロックBaroque は<いびつな真珠barroco(ポルトガル語)>と揶揄する言葉であり、大胆で濃厚な表現から、そのように呼ばれたと思われます。

オペラ鑑賞に入る前に、モンテヴェルディ作曲のマドリガーレを聴き、ポリフォニーからシンプルな単旋律(和弦伴奏付)音楽に変わってゆく様を聴きました。
 ❡ C.モンテヴェルディ(1567~1643)  マドリガーレ集第4巻「ああ、つらい別れ」・・・・・・ポリフォニー
                    マドリガーレ集第8巻「恋する者はみな戦士だ」・・・・・・・メロディと和音伴奏
 
続いて、バロック創世記の巨匠モンテヴェルディの絶筆となったオペラ「ポッペアの戴冠」をDVD抜粋にて鑑賞しました。題材は古代ローマ史より、美貌を生かして皇帝ネロを誑かし、巧みに皇妃の地位を掴み取った悪女・ポッペアの物語です。愛の神キューピット、運命の女神、美徳の女神の3人(?)の神様が生々しい人間ドラマに絡みあい、昔も今もかわることのない人間の欲望と喜怒哀楽が描き尽されます。アーノンクール指揮、ジャン・ピエール・ポネル演出のDVDは、かなり風刺の利いた表現です。実はどぎつい場面は映していないのですが、それでも過激だったかも。勧善懲悪の“マ逆”を突き進むかのように、人間の存在に潜む欲望や悪徳、矛盾や葛藤を抉り出してゆくこのオペラは、老いてなお意気軒昂、情熱的筆致を失うことなき巨匠モンテヴェルディの渾身の作、彼の執念が感じられるのではないでしょうか。
 ❡ Monteverdi《ポッペアの戴冠L'incoronazione di Poppea》アーノンクール指揮 
 
一方、キリスト教会においてもドラマによる信仰へ誘いが試みられるようになり、オラトリオやカンタータが生まれました。イエス磔刑と復活を描く「受難曲」は、多くの作曲家が手掛けた西洋音楽最重要主題ですが、”人間”としてのイエスが描かれる時に感動的な説得力をもつと私は思います。J.S.バッハの「マタイ受難曲」、一部分にすぎませんがDVDにて鑑賞しました。
 ❡ J.S.バッハ《マタイ受難曲Matthäus-Passion》(1727年作、1829年メンデルスゾーンによって復活上演)
                    カール・リヒター指揮、ミュンヘン・バッハ管弦楽団
最後に受難曲と同質のドラマを描くと思われる器楽曲として、バッハの「半音階的幻想曲&フーガ」を演奏しました。チェンバロの為に書かれた作品ですが、今日はピアノにて(時間不足でフーガは割愛)。
  ❡ J.S.バッハ 《Chromatische Fantasie und Fuge d-moll BWV903》



-------パワーポイント資料 抜粋 --------

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☆☆☆ 一口レポートの抜粋 ☆☆☆

◆ バロックが大好きなんですが、どのようにルネッサンスから引きつがれたか、よくわかりました。
◆ 先週大阪に大きな地震がおこったが、今日皆んなが元気で無事だったことがとても嬉しい。私は音楽は苦手だが楽しい時間を過ごしたい。
◆ バッハ以前の音楽は食わず嫌いでした。モンテヴェルディ面白そう。
◆オペラの解説を先生がわかりやすく画面ごとに説明して下さり、とても良かったです。
◆半音階的幻想曲とフーガでしたか、今度は先生のチェンバロで聴かせていただきたいと思います。
◆バロック音楽のイメージが大分変わった。オペラがこんなに早く作られたのは驚きだ。
◆オベラはよく知らなかったけどいいものですね。

===上田先生からの回答&コメントです。===

◆ 課題曲は何度も聴かないとなかなか唄えないと.....難しいです。
Ans.「課題」ではないので御心配なく。「習うより慣れる」と思って一緒に歌いましょう。

◆物語は勧善懲悪で在ってほしい、悪者が勝利するのは後味が悪く不愉快です。
Ans.まったく! でも世の現実は必ずしも勧善懲悪とはゆかないですね。「せめて物語は・・・」とのお気持ちは分かりますが、表現の世界は人の世のあらゆる表情を描くのです。

◆最近は現代的な演出が多いオペラですが、違和感がありますが、今日のオペラはやっぱり良かった。
Ans.指揮者アーノンクールはやはり西洋古楽の第一人者ですから。

◆バロックオペラは主役が神から人間に変わる時期なのか洋の東西を問わず。
Ans.洋の東西を問わず古代史は神話と錯綜、どこまでが物語なのか真実なのか不明な点が多いようです。神は人の身近な存在だったのかもしれませんね。

◆いつもオペラの為出向くが、左右の日本語訳を目で追うのが忙しく、作品を理解するのにやや困っている。 自宅でdvdを活用して本日の講義のように日本語字幕が出てとてもありがたい。これからはdvd後に
劇場へ。
Ans.良いアイディアですね。筋が分からないと楽しめませんものね。

◆オペラを実際に見たくなりました。でも、英語? イタリア語?では内容が理解できない。「音楽を楽しむ」ですね。
Ans.今日の「ポッペアの戴冠」はイタリア語です。内容は言葉が分からない場合字幕に頼る他ないですね。最近は実際のオペラも原語上演の場合は字幕を用意されること多くなりましたよ。

◆「ポッペアの戴冠」は、現在でも演奏されているのでしょうか?
Ans.上演されていると思います。今日紹介のDVDは1979年製作で古いですが、私は1994年の別の上演も持っています。YouTubeにてClaudio Monteverdi: L'incoronazione di Poppeaで検索すると2017年の上演が出てきました。今日鑑賞したのと随分雰囲気が異なりますが・・・。

◆クラシックは好きだが、オペラは苦手。セリフを長々と歌で表現するためか?
 どうしたら好きになれますか?
Ans.好きな物語、好きな歌手、好きな指揮者を選ぶこと、あまりクドくない上演を観ること・・・・本当に良い上演を観ること、などでしょうか。たしかにオペラは、歌手が歌い過ぎがちで、クドいと敬遠されることもあります。軽妙なオペレッタあたりから入るのもあり、でしょうか。

◆人生の扉の音符、あまりに低いのでびっくり。竹内まりあの声の高さと音符で歌う声の高さ、
違う気がしました。
Ans.私も竹内まりあさんの声の感じと楽譜のイメージが噛み合わず、自分の感覚の覚束無さに愕然としています。それだけ竹内まりあさんの歌唱が上手いということなのでしょうね。


Comment.「人生の扉」たしかに難しい譜面ですが、歌詞は私達にとってピッタリです。「歌は語るもの」なので歌詞が体に入ってきた時に歌えるのだと私は思っています。これから移調譜作りますので一緒に歌いましょう! オペラもオラトリオも創作された時代を反映していますが、同時に私達の生きる現代にも繋がる問題が垣間見られると思います。昔も今も人は変わらない・・・のかもしれません。 上田啓子
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